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平成30年版赤い本下巻”整骨院における施術費について”紹介2

○「平成30年版赤い本下巻”整骨院における施術費について”紹介1」の続きです。

第2 医師の同意がある場合、脱臼又は骨折の場合
(1)医師の同意がある場合、同意がない場合

師の同意があるというだけでは、特段の事情がない限りは、①施術の必要性、②施術の有効性ををうかがわせる一事情になるにすぎない
医師の同意の内容は様々-これから施術を受けようとする患者に施術内容を把握した上で明示的に同意した場合、既に施術を受けている患者に対し、黙認に近い同意では、①施術の必要性、②施術の有効性をうかがわせる度合いも異なる

同意があっても当然に施術費全額が認められることはなく、③施術内容の合理性、④施術期間の相当性、⑤施術費の相当性の検討が必要
同意がなくても、①施術の必要性、②施術の有効性を立証し、③施術内容の合理性、④施術期間の相当性、⑤施術費の相当性が認められれば損害として認められる

(2)脱臼又は骨折
医師の同意がなく、脱臼又は骨折患部に施術がなされた場合

ア 柔道整復師法17条の内容、趣旨
柔道整復師法第17条(施術の制限)
 柔道整復師は、医師の同意を得た場合のほか、脱臼又は骨折の患部に施術をしてはならない。ただし、応急手当をする場合は、この限りでない。
第30条
 次の各号のいずれかに該当する者は、30万円以下の罰金に処する。
   (中略)
二 第17条の規定に違反した者

第17条の趣旨は、患者の人体に危害生じるのを防止すること、柔道整復師の施術は医師の行う医業に対する補助的なものであるため原則として医師の同意がない限り、柔道整復師は脱臼又は骨折の患部に施術はできない、
但し、例外的に医師の診察を受けるまで脱臼又は骨折患者を放置すると、その生命身体に重大な危害を来すおそれがあるときは、柔道整復師もその業務の範囲内で、患部を一応整復する行為としての応急手当ができるとした

イ 要件及び損害と認められる範囲
医師の同意があれば、①施術の必要性、②施術の有効性があることをうかがわせる事情となる
法17条の趣旨からは、ここでの医師の同意は、予め医師から包括的同意を得ておくことは許されず、あくまで患者を診察した上で与えられることを要する
このような医師の同意がなく脱臼又は骨折の患部に施術がなされた場合は、①施術の必要性、②施術の有効性がないことを強くうかがわせる事情になり、施術費は原則として損害と認められない

応急手当か否かの判断は厳格になされるべきで、応急手当の後、医師の同意を受けずに引き続き施術することはできず、このような応急手当であったことが立証できる例外的な場合に限り、その限度で施術費が損害と認められる

法17条における医師の同意
個々の患者が医師から得てもよく、施術者が直接得てもよく、形式は書面でも口頭でも良い
医師の同意を得たことの立証は、特定の医師から施術について同意を得た旨の記載が施術録にあれば足り、同意書の添付までは必要ない



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